2019年度 理事長所信

 

第46代理事長候補者 横山 幸祐

 

〇はじめに

1974年3月24日。われわれは、若き情熱と英知を傾注し、明るい豊かな社会の実現を目指し、同胞相集い切磋琢磨に努め、次代の担い手として自覚し、郷土のためにJC運動を展開すると創立を宣言しました。

そこから諸先輩方の幾重にも積み重なった事業の歴史は、今の私たちへの道標や指針となり、今の時代でも事業を行ううえで変化しない本質と時代に合わせた斬新さを取り入れる不易流行の考えを教えてくれています。この不易流行の考えは経営理念にも通ずる大切な教えであり、多種多様な学びの機会を提供してくれる青年会議所は素晴らしい団体です。そして、ご理解とご協力を頂いている関係諸団体と地域の皆様とのご縁も、これからも私達たちは事業と共に承継する使命があります。

また本年度、日本は平成から新元号になり一つの時代が終焉し、また一つの時代が誕生する年でもあります。この30年で一気にグローバル化が進み、テクノロジーの進歩で暮らしが豊かになった反面、所得格差は拡大し情報過多により人々の社会的な繋がりが希薄になるとともに、テロや世界金融危機、東日本大震災と、動揺の多い元号だったと振り返ります。少子高齢化による人口減少と社会保障問題、デフレに関わる経済問題や諸外国との国際問題、まだ終焉する事のない問題に対して、我々青年会議所が目を背けることなく勇敢に問題解決の一助となる取り組みを行い立ち向かう必要があります。

 

〇全員で拡大に挑戦「必達8名」

国の人口減少問題と同じく、黒磯那須青年会議所も会員数が減れば事業の縮小や成長率が著しく減少します。青年会議所は様々な人と事業を通じて出会い・学び・成長することを繰り返し、社会と人間の開発をすることを使命としています。また、自ら望めば多くの機会を得られる青年会議所は、忙しいことを理由に成長を止めてしまっている青年に素晴らしい仲間と成長の機会を提供してくれる団体であります。メンバー全員が積極的に拡大運動に挑戦し会員を増やすことは、青年が成長してこの地域が発展する使命を達成するためのより良い方法です。

そのために、拡大運動を個人で活動するのではなく、組織としての役割と内部統制力を存分に発揮し、メンバー数とその能力、まちのネットワークや繋がりを活用します。また、自らJCに誇りをもたなければ、熱量は相手に伝わりません。メンバー1人1人がJAYCEEとして自信を持ち、いつ誰にどのように、そしていつまでに動くのか行動予定をしっかりと定め、活動しやすい体制をつくり組織して動くことで8名の拡大運動を展開致します。

 

〇成長のために経営理念と指針を作成し経営者としての資質向上を図る

長期に渡りアメリカ型の株主資本主義の思想から、再び売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よしの持続可能な経済や道徳を重んじる考え方への変化がみられます。そして、三方よしから作り手よし、働き手よし、取引先よしを増やした六方よしやSDGsのように17項目における持続可能な開発目標など、多くの方向に目を向けなければいけない時代へと変化してきました。昨今においては変化の周期が短くその時代に対応できるようになるには、変化しない本質と時代に合わせた斬新さを取り入れる不易流行の考えを実践し、ぶれない芯を持ち常に変化や時代の流れを捉えたうえで行動しなくてはなりません。

また、人の成長は年齢や性別、景気などの外的要因に左右されることなく、常に求めれば止まることがありません。逆を言えば、現状に満足し新しいことを求めず同じことを繰り返していれば成長は止まり、社会や自分の会社でさえ停滞させてしまう恐れがあります。人はチャレンジを続け、達成することで自信という強い力をもち、また新たな大きなチャレンジに立ち向かいます。挑戦を繰り返し人は成長し、また組織も一緒に成長し強固なものとなり得ます。

チャレンジをしましょう。現状に満足せず、このまちを成長させるために、まず自分の会社を成長させましょう。このまちの企業が成長すれば、このまちの成長の一助となります。そのために、今ある経営理念は変化しない本質とし、そのうえで自分なりの変わらない本質である理念をつくり、時代に合わせた斬新さを取り入れ、国際的な問題解決と広い視野が持てるように持続可能な開発目標であるSDGsの考えを理解し少しでも取り入れて指針をつくり企業を自分たちの力で成長させましょう。

人や組織や社会が挑戦し続ければ、このまちは明るい豊かな社会に近づき、輝かしいものとなります。

 

〇伝える力を養い、感動と共感を得るLOM力の向上を図る

テクノロジーの劇的な進歩で、これから20年に人工知能やロボット等が日本の労働人口の49%を代替できる可能性が高いと推計されました。それにより雇用が減少することで所得格差は拡大し、貧困率が増加することにより平等で公正な社会とはかけ離れていきます。また、人と人とが対峙して生まれる感動も、社会的な繋がりもより希薄となります。しかし、従来の労働という必要とされてきた無形財産の価値が下がる一方、文化や歴史や芸術など人が作り出すものは感動を生み、その価値はより一層高まることになります。人を感動させられるのは人でしかない、そう確信しています。
社会が多様化する中で、企業や地域、教育においてもダイバーシティへの取り組みが必須となり、人種、宗教、性別、価値観、性格、生活、障害等の多様性を理解し、敬意を表し慈しむことが必要とされています。これは「敬天愛人」人は天から天命を与えられ、それに従い生きていて、どんな人でも愛する心をもって人を愛することが肝要だともいえます。我々黒磯那須青年会議所も、自身がここまでと線引きしていては成長できず、成長のための苦難も降りかかってきません。やってやれないことはない、試練という天からの贈り物を、メンバーや自分の隣に立つ人と敬意や愛情をもって接しながらやり遂げる精神が必要です。

まずは、自分の考えや気持ちを相手の立場や考えを理解したうえで愛をもって伝える力が不可欠です。言葉一つ一つで相手の心を揺り動かせる技術があれば、意のままに話の流れをつくり折衝もできます。私たちが必要としている会員拡大も円滑にできます。逆に、どんなに強い想いや素晴らしい考えを持っていても、相手に伝わらなければ意味がありません。まちを発展させるためにも、人口減少問題を解決するにも、まちの魅力を伝える力や自分の考えを伝えてまちを動かせる力が必要です。

人を言葉や行動で感動させる機会というのは滅多にありません。それを自分の口で伝える力を身につけたら、どんなに素晴らしい事でしょう。感動が人を惹き付け人を呼び込み、その訴求力がLOM全体に浸透しまち全体に広がれば、きっと心も豊かな素晴らしいまちになります。言葉で伝え行動で表す、そんなJC運動を展開していきます。伝える事に自信を持ち、人と地域を動かせる人材を育成していくことがこのまちをより豊かにします。

 

〇パートナーシップを築き、地域経済の発展と魅力向上

今の黒磯那須青年会議所単体としての力では限りがあり、このまちを変えることは容易ではありません。このまちの中で影響力を持つ組織や、まちを変えようとする熱い想いを持つ団体とパートナーシップを築くことが、迅速に変革を起こす手段であります。現在、地方創生として第2次那須塩原市総合計画前期基本計画が作成されています。その取り組みを含め、目的を共有できる個人や団体と対話を進めて信頼関係を築き、協働することでパートナーシップを構築するべきです。

そして、このまちを発展させるために一人当たりのGDPを増やすには、今ある需要に対してだけの供給では増えず、ニッチな需要や潜在的な需要、デザインやアート的思考による需要に対して付加価値を高め、自ら価値そのものを作り出すことができるまちを目指すことが発展への一歩ではないでしょうか。

そのために、誰もやった事のない挑戦をすることがLOMの成長に繋がり、このまちの活気に繋がると確信しています。それは、似たような事業を繰り返すのではなく今までの常識や習慣や繋がりを捨て、パートナーと共に社会実験を行う覚悟が必要です。その社会実験による実績という根拠が得られると社会運動にまで発展します。広範囲にわたり社会実験を実施することは、私たちだけの社会実験に対してより影響力が大きく黒磯那須青年会議所としての存在感も大きくなります。パートナーと共に企画し、発信し、実施することでこのまちの経済の発展と魅力に繋げます。

 

〇未来に向けた投資で政治の参画を促す

私たちは政治を動かす力を持っています。このまちが変革するために重要なのは、政治の力です。しかし、政治を動かすという意味は、政治家に直接掛け合い動いてもらうわけではありません。行政、企業、市民や外郭団体等から利害が一致したところに政治は動いています。そして、本年度那須塩原市長選をはじめ、多くの選挙が予定されています。18歳から投票権を持つ選挙に向けて、若年層の政治参画を促すことで一人一人が政治を動かす力を持っていると認識してもらい、多くの議論を交わして答えを導き出す一助としていきたいと考えています。これこそ、未来の政治を動かすきっかけであり、未来に向けた投資だと考えます。

 

〇結びに

昨年黒磯那須青年会議所は45周年を迎え、本年は50周年の節目に向けた大きな一歩を踏み出す年となります。LOMが成長するためには、敬天愛人、メンバー1人1人がお互いの良い部分に目を向け、それを吸収できるよう切磋琢磨していくことが大切なのではないでしょうか。また、当事者意識をしっかり持ち、全ての結果は自分が創りだしていると捉えた自分が源泉の意識を高め、一歩一歩ながらも確実に個々人が成長できる団体で在り続けたい。その成長こそが今後の「明るい豊かな社会」の実現に向けて黒磯那須青年会議所とこのまちが魅力溢れるものになっていく源だと確信しております。
不易流行、これからも変えてはいけない歴史と伝統、想いや考えを基に、時代のニーズに合わせたまちづくり運動を展開してまいります。諸先輩各位、関係諸団体各位の今後とも変わらぬご指導ご鞭撻をお願い申し上げ、理事長所信とさせて頂きます。