第53代 理事長 石川直樹

はじめに

(一社)黒磯那須青年会議所は、「明るい豊かな社会の実現」を目指す志ある青年たちが集い、地域に根ざしながら、まちづくりや青少年育成に貢献し、次世代のリーダーとなるJAYCEEの育成を通して、持続可能な地域社会の実現を目指す団体です。諸先輩方の熱意と行動力、そして時代に応じて変化を受け入れながら、地域や人、組織を育んでこられたことに敬意を表するとともに、感謝いたします。
本年度、私たちに求められる役割は多岐にわたります。アカデミーメンバーをはじめとする若手会員の増加により、次世代を担う人材の育成がより一層重要になっています。同時に、地域とのつながりを強化し、関係団体や地域住民の皆様と共に手を携えながら、より豊かで魅力ある地域づくりを進めていくことが求められています。また、青年会議所としての使命のひとつである会員拡大についても、組織の活力を保ち続けるうえで欠かせない取り組みです。
このような情勢の中、私たちは今一度、「誰のために、何のために、なぜ私たちは活動するのか」を自分たちの在り方を見つめ直しながら、着実に前へ進んでいきます。

組織の中核としての自覚と挑戦

事務局は、黒磯那須青年会議所の活動全体を円滑に進めるためには必要不可欠な存在です。会の運営や記録・調整業務など、事務的な役割が中心ではありますが、私は事務局こそが組織全体を内外から支え、方向性を保つ「要」となる存在であると考えています。
本年度は、事務局も一つの委員会としての意識を持ち、例会の運営にも積極的に関与してまいります。事務局が主導する例会を通じて、組織の方向性や活動の理念を内外に明確に示す機会を創出してまいります。会員が一体感を持って活動できるよう、縁の下から支えるだけでなく、組織をけん引する存在として積極的に行動を重ねてまいります。
また、会のあらゆる情報を集約・整理し、各委員会や理事会、総会との橋渡しを担うことで、組織全体の情報共有と意思統一を円滑に進めてまいります。全体を見渡せる立場にあるからこそ、会員一人ひとりの力を活かせるような土台づくりに努め、青年会議所の安定と成長を支えてまいります。

JAYCEE育成と自己成長の還元

私自身、青年会議所の存在価値のひとつは、「人を育てる組織であること」だと考えています。特に昨今ではアカデミーメンバーの増加にともない、JAYCEEとしての基礎を学ぶ機会のさらなる充実が求められています。青年会議所の理念や活動意義を深く理解し、将来的に地域に貢献できる青年経済人としての素地を備えた人材を育成することを目的として、段階的かつ実践的な学びの機会を継続的に提供してまいります。
 また、自己の内面と真摯に向き合い、自分の可能性を自ら積極的に広げていくことも、極めて重要な要素であると考えます。自己成長を促す例会や各種の研修機会を通じて、各自が得た気づきや学びを、自らの資質向上へと繋げ、互いに刺激を受けながら成長し合えるような環境づくりを進めてまいります。個々の成長はやがて組織全体の力となり、地域の未来を支える大きな原動力となるはずです。研修とは、人として、そして一人のJAYCEEとしての在り方を見つめ直すための、貴重な自己探求の場でもあるのです。

地域参画と青少年とのかかわり

我々は、地域の人々とつながりながら課題に向き合い、行動を起こすことこそが、私たちの重要な使命の一つです。そこで本年度は、青少年育成とまちづくりの両面から、地域との結びつきを深める事業を展開してまいります。
青少年育成においては、子どもたちが地域社会に関心を持ち、学び、成長していくための関わりを生み出します。子どもたちに対して、私たち自身が地域の大人としての役割を担い、行動をもってその姿勢を伝えていくと同時に、教育的要素を含む交流機会も模索してまいります。子どもたちの個性や創造力を尊重し挑戦する機会や、自ら考える時間を持てるよう次代を担うリーダーを育んでいきます。
 また、まちづくりにおいては、行政や関係団体との連携を強化し、地域が主催するイベント等には積極的に参加し対話を重ねながら、地域が直面する課題の本質を捉えた活動を企画・実行いたします。イベント的なにぎわいの提供にとどまらず、持続可能な地域の未来像を見据えた施策を展開してまいります。
地域に寄り添い地域と共に歩む中で、私たち自身も多くの学びを得て成長していけるはずです。活動を通して、地域にとって必要とされる存在であること、地域全体に活力をもたらすことが私たちの使命です。

メンバー拡大への覚悟と戦略的な推進

青年会議所は40歳で卒業を迎える組織です。その中で持続可能な活動を実現していくためには、常に新しい仲間との出会いが欠かせません。そのためには、拡大活動を特定の委員会だけに任せるのではなく、会員全体が当事者意識を持ち、組織全体として取り組むことが重要です。
新たな仲間を迎えることにより、多様な価値観やエネルギーが組織に流れ込むことを意味します。すべてのメンバーがそれぞれの立場から魅力を伝え、周囲とのつながりを生かして声をかけていくことが、着実な成果につながります。拡大活動は「人数を増やすこと」が目的ではなく、「どんな仲間と、どんな未来を描いていきたいか」を示すことに他なりません。そして入会後のフォローや、迎えた仲間を組織全体で育て、支えていく責任も果たしてまいります。
さらに、一人ひとりが拡大の担い手であるという意識を持ち、自身の経験や青年会議所の魅力を語ることが、最も力強い拡大の原動力になると考えています。私たちの活動が本気であること、そしてこの組織が人生を変える場所であることを、地域の青年たちにしっかりと伝えていきます。拡大は組織の未来への投資であり、次の世代への責任であるという覚悟をもって、戦略的かつ情熱的に取り組んでまいります。私自身も先頭に立ち、入会候補者との対話や交流の場に積極的に参加し、ひとりでも多くの新たな仲間と出会えるよう努力してまいります。

那須野ふるさと花火大会の開催に向けて

本年度で20回目を迎える那須野ふるさと花火大会は、これまで地域の皆さまに支えられ、歩みを重ねてきた地域の誇りであり、世代をつなぐ大切な文化行事でもあります。2年に一度の時を楽しみにしてくださる多くの方々の存在が、私たちの原動力となり、節目となる本大会は、これまでの軌跡を振り返ると同時に、次の時代へとつなぐ大切な一歩でもあります。本年度の大会では、これまでの感謝の気持ちを胸に、未来への希望を込めて花火を打ち上げます。本年打ち上がる一発一発の花火には過去とこれからへの想いを乗せ、地域の未来への希望、そして支えてくださった方々への感謝の想いが込められています。次世代に引き継がれる価値ある時間が紡がれていくことを願いながら、今後も多くの方々と共にこの伝統を守り育て、この節目の大会が改めて地域の絆と誇りを実感できる機会となることを願っています。

スローガン「君子豹変」に込めた想い

本年度、黒磯那須青年会議所のスローガンとして掲げる「君子豹変」。この言葉は時に誤解されがちですが、賢者たる者は己の誤りに気づいたとき、すぐさま自らを正すという教訓を含んだ言葉です。現代社会が急激に変化するなかで、固定観念に縛られず、よりよい道を模索し続ける姿勢は、我々青年会議所メンバーにとって非常に重要です。変化のスピードが増す時代において私たちは従来のやり方や固定観念にとらわれず、必要なときには自らの考え方や行動様式すら柔軟に改めることが求められます。
私たちはこのスローガンのもと、変わることを恐れず、時には思い切って「変わることを選び取る」勇気を持って、一年間の活動に臨んでまいります。変化とは他人事ではなく、自らがその一歩を踏み出すことです。過去にとらわれず、未来に向けて今を変える覚悟を持つこの姿勢こそが、私たちの使命であると信じています。この一年、私は自らが率先して変化を恐れず行動し、組織全体が変化に柔軟に対応していけるような在り方を目指していきたいと考えています。そしてメンバー全員がこのスローガンを自らの言葉として胸に抱き、成長と達成感を実感できるよう尽力してまいります。

結びにかえて

本年度が終わる頃には、すべてのメンバーが「自分自身が成長できた」と感じられるような一年間にしてみせます。それと同時に、「仲間と支え合いながらも、一人ひとりが自らの力で乗り越えられた」、「この場所があったから挑戦できた」と思えるような、温かく力強い組織を作っていきます。私は黒磯那須青年会議所の伝統を大切にしながら、時代の要請や地域の声に真摯に耳を傾け、柔軟で力強い運動を推進してまいります。どの活動にも明確な意義と目的を持ち、決して周りに流されることなく、ひとつひとつの機会を大切に積み重ねていきたいと考えています。
青年会議所は決して楽な場所ではありません。しかし、困難の中にこそ学びがあり挑戦の中にこそ成長があります。仲間とともに、時には一人でも自らの壁を乗り越える経験を通していくことで、私たちの未来は明るいものになります。私は全メンバーと一緒に歩み、一緒に悩み、そして一緒に笑い合いながら、全力でこの一年間を駆け抜けてまいります。
黒磯那須青年会議所が地域に必要とされる団体として、さらにメンバーにとって「かけがえのない場所」となり、次の世代につないでいけるよう、精一杯尽くしてまいります。この一年を実りあるものとするため、変化を恐れず挑戦を続けてまいりまので、どうか本年度も、皆さまのご理解とご協力を心よりお願い申し上げ、簡単ではございますが理事長所信とさせていただきます。